はじめに:築古でも快適に住める時代へ
「築年数が古い=住みにくい」というイメージを持つ方も少なくありませんが、
実はリノベーション次第で驚くほど快適な暮らしが実現できます。
とはいえ、どんな物件でも成功するとは限りません。
今回は“リノベ向き物件”を見極める5つのポイントをご紹介します。
成功の秘訣①:構造がシンプルかどうか
壁の取り払い・間取り変更がしやすいかどうかは、構造形式によって変わります。
一般的に「木造軸組工法(在来工法)」は自由度が高く、リノベ向きとされます。
逆に「鉄骨造(ラーメン構造除く)」や「ツーバイフォー」は間取り変更に制約がある場合があるため、
事前の構造チェックが重要です。
成功の秘訣②:劣化の有無(雨漏り・シロアリ)
築年数が古いと、構造部にダメージがあるケースもあります。
特に以下の点は必ずチェックしましょう:
- 雨漏りの跡がないか
- 床がフカフカしていないか
- 基礎や柱にシロアリ被害がないか
プロによるインスペクション(建物調査)を入れると安心です。
成功の秘訣③:水回りの配置が“現代的”に変えられるか
リノベーションで重要なのがキッチン・風呂・洗面などの移動可否です。
以下の点をチェックすると判断しやすくなります:
- ✅ 床下点検口があるか?
- ✅ 配管が土間埋設か、床下支持か?
築年数が古い建物は、在来湿式工法の浴室であるケースが多く、浴室すべてを解体する必要があります。
ただ、そのほうがユニットバス等を新設できるので、そういった点も見極めポイントです。
成功の秘訣④:断熱性・気密性の底上げが可能か
古い住宅は断熱材が入っていなかったり、隙間風が入ったりと性能が低い場合もあります。
- 床・壁・天井に断熱材を追加できる構造か?
- サッシをペアガラスやトリプルガラスに交換できるか?
など、性能向上ができる余地を見ておくことで、快適性の底上げが図れます。
成功の秘訣⑤:補助金・税制メリットを活かす
リノベーションでも、補助金や税制優遇を活用すれば、数十万円〜最大200万円以上の支援を受けられる可能性があります。
特に注目したい制度は以下の2つです:
■ 子育てエコホーム支援事業(最大60万円)
高断熱浴槽や節水型トイレなど、省エネ性能のある設備工事が対象です。
申請が採択され、予算枠に入れば補助を受けられます。
■ 先進的窓リノベ(最大200万円)
断熱窓への改修により、高額な補助金を得られるケースがあります。
こちらも早期の申請が必要で、事業者登録された工務店等との連携が必要です。
■ 住宅ローン控除も一体型なら対象に
中古住宅購入+リノベ費用をまとめて住宅ローンに含めると、
リノベ費用にも住宅ローン控除が適用されます。
年末残高の0.7%が最大10〜13年間控除され、節税効果も期待できます。
まとめ:築古=デメリットではない
築古物件は「安いけど手がかかりそう」と敬遠されがちですが、
見極めさえ間違えなければ、むしろ高コスパな選択肢になります。
これから家づくりを検討される方は、ぜひ“リノベという選択肢”も前向きに考えてみてください。